hey, i just met you and this is crazy


新しいDisney+が楽しい。もう正直最近はこれしか開いていない。スターチャンネルが入ってから、扱う作品がすごく増えたんだけど、ただ数を増やしただけじゃなくて、ラインナップが絶妙(Filmarksで自分の分身みたいな女の子に最近出会ったけど、その子も同じこと言ってて嬉しかった)。Amazon Primeとかネトフリももちろん大好きで、ここでしか取り扱えない作品ってたくさんあると思うんだけど、Disney+は、それ以上に吟味して入れてる感がある。ここにしかないものが多いし、並べ方も上手い。スターが入ってからはだいぶ作品の幅も広がったけど、やっぱり子どもの視聴者を想定してる面があるからか、絶対外れない作品、を手に取れる確率がすごく高い。ラブコメにしても、家族で見られる作品、というものが多いんですよね。「ああ見てよかったな」、と思えるものが多いなと思う。






そんなDisney+で、私がめちゃくちゃおすすめしたいドラマが「Love, Victor」。これは映画「Love, Simon」のスピンオフとして作られたもの。






まず簡単に「Love, Simon」のあらすじから。



主人公は自身がゲイであることを言えないサイモンという高校生。ひょんなことから校内にブルーと名乗る匿名のゲイの同級生がいることを知った彼は、匿名でその人物にメールを送る。メールをやり取りするうちに、サイモンは彼に惹かれていき、ブルーの正体が気になり始めるが・・・というお話。






「Love, Victor」は、そのサイモンが通っていた高校に、数年後に入学するヴィクターというゲイの男の子を主人公にしたドラマ。今シーズン2まで配信されてて、もう一気見しちゃいました。







「Love, Simon」のほうは、どちらかというと友情関係に重点が置かれてる。サイモンに恋する親友の女の子がいるんだけど、サイモンはゲイだから恋は叶わない。でも、親友だから、サイモンの恋を応援する(この親友の女の子を演じてるのは「13の理由」のKatherine Langford)。それが切なくて辛いんだけど、でも映画としては観た人のほぼ全員が最高だったって言うんじゃないかなってストーリーになってる。学校の道徳とかで見せてほしい作品。







一方、「Love, Victor」はドラマで、90分で完結させる必要がないので、まあ紆余曲折しまくるし、だいぶ苦しい。ヴィクターの両親は厳格なカトリック教信者で、ゲイである息子を抱えてる事実にすごく苦しむ。息子の連れてきた恋人に冷たくしてしまったり、そんなことしたくないし、そういうことをしてる自分にすごくいらだつんだけど、でもすんなり受け入れられない、そういう周りの苦しみ、が丁寧に描かれてる。ヴィクター本人も、もしかしたら自分は女の子と付き合えるかも、と思って、最初ミアという彼女を作るんだけど、キス以上に進めないことからやっぱり自分はゲイだと確信して、その子とは別れることになる。ミアはヴィクターのことが大好きだったから、もちろんすごく落ち込むし、ヴィクターもその子のことは大切に思ってる、でも恋愛はできない。誰も悪くない、誰も悪くないんだけど、何でこんなに生きることは、恋することは、難しいんだろうなって思う。






でもやっぱり、人は誰かを好きになることはやめられなくて、それは辛いと同時にすごく素敵なことだから。



ヴィクターが恋する、ベンジという男の子、まあかっこいい、カフェで働いててバンドしてるんだけど、ある日ヴィクターが行ったライブで、ベンジがある曲を歌うの、そのシーンが可愛かった。恋に落ちてる時って、言葉はなくてもお互い気づいてることが多いと思うんだけど、その気持ちと曲がすごくマッチしてて、たまらなかったです(このドラマ、選曲がいいのも特徴。Apple Musicでドラマで流れた曲集めてプレイリスト作ってくれてる人たくさんいるから、よく聴かせてもらってる、ありがたい)









ヴィクター以外の周りの恋、もいい。


私は前、海外ドラマの好きな男性キャラはgossip girlのダンと、i am not okay with thinsのスタンだって書いたけど、このlove, Victorのフェリックスが今一位です。



彼は、ミアの親友であるクレアという子に恋をしていて、ひょんなことから2人はキスして盛り上がるんだけど、フェリックスはスクールカーストのかなり下のほうにいる変わり者の男の子。ださいし、イケてない。一方、クレアは、お母さんが有名なキャスターで、お金持ちだしお嬢様。だからクレアは、彼との恋を秘密にして、皆に見られないように学校の倉庫でいちゃついたりしてるんだけど、ある時、フェリックスが、「君は僕を隠したいんだろうけど、僕はそんなの嫌だ。君にとって恥ずかしい存在のまま関係を続けるなら、もう終わりだ」って言うの。それを聞いたクレアが、シーズン1の最終話で大胆な行動をとるんだけど、それは観てのお楽しみ。好きな人といられるなら何でもいいや、ってフェリックスも最初は思ってたんだけど、好きな人に対して自分の価値を訴える、そのシーンがすごくよかった。フェリックス、一途だし賢いしすごくいい子、映画の中のイケてない子って大体めちゃくちゃ優しいし視点が鋭いし、物事をちゃんと見てるじゃないですか、彼もその中の一人で、このドラマ観た人、皆フェリックスに惚れるのでは、と思う。こんなふうに自分を見てもらえたら幸せだろうな、と。







同性愛、がメインのテーマだけど、自分を大切に、とか、相手を理解すること、とか、付随した細かいメッセージも強くて、本当にいい作品です。多くの人に観てほしい、今一番のおすすめ。とりあえず、「Love, Simon」だけでも観てください(大声)。




ちなみに、タイトルのLove,〇〇、っていうのはメールや手紙の最後につける結びの言葉。日本語だと「敬具」とかになるのかな(ニュアンス的にはちょっと固いけど)。そのセンスも好みで、メールのやり取りもかわいいし、とにかく私のツボにハマる点が多かった。シーズン3もすごく楽しみです。





(今日のタイトル: call me maybe/Carly Rae Jepsen)