march movie list


「モキシー ~私たちのムーブメント~」


(あらすじ)

新学期の初日、男子たちによる女子のランク付けが始まる。女子たちは皆気にしないフリをしているが、転入生のルーシーは無礼な男子たちに立ち向かう。その様子を見て、火がついた主人公ヴィヴィアンは、女性差別に対して怒りをこめた冊子「モキシー」を匿名で制作し、学校中にばらまく。それが大きな反響を呼び、女子たちは団結して反撃に出る。









Netflixオリジナル。これが私の2021年暫定一位映画。恐らく泣く映画じゃないけど、ほぼずっと泣きながら観てた。



昔から、男の子に何か言われても無視しなさい、と教わって生きてきて、相手したら負けだと思って無視してきたけど、この映画で転入生のルーシーが言った台詞がすごく衝撃的だったの、


「何で私が無視しなきゃいけないわけ?男子が改心するべき」


って台詞なんだけど、失礼なこと言ってきた人の考え方が歪んでるんだから言ってやらなきゃ、っていう、こういうの今まで考えたこともなかったなと思って結構ショッキングでした。そういう考えに至らなかったことがもう既に闇だなと。今って女性差別に関する問題って色んなとこで取り上げられてて、これはセクハラです!、みたいなリストも目にするけど、後になってあれってセクハラだったんだな、って気づくことも多いというか。なんかそもそもがこうされて/黙ってて当たり前っていう考えが無意識のうちに自分の中にもあったことに気づいて、だからこうやって立ち向かう女の子たちを見て本当に泣けた。ベタだけど、声を上げていいんだなと思えたというか、これっておかしいことだったんだというか。見ててすごくイライラするシーンも多いけど、女の子たちが強いので勇気もらえるし心の底から震える感情に出会える。


あとこの映画の良いところが、男の子も良い風に描かれてるとこ(もちろんランク付けするようなクズも出てくる)。こういう「女の子万歳!」みたいな映画って、男子を下に見たりすることがあったりして、結局男子差別になってないか?ってことあるけど(現実でも難しい問題だとは思う)、でもこれすごくいいバランスで描かれてるんですよ、めちゃくちゃ素敵な男の子が出てくる。私も腕に名前を書かれたい。(どういう意味かは映画を観て)












「ステップアップ」


(あらすじ)

貧しい家で育った高校生タイラーは天才的なダンスの才能の持ち主。でも、自分は夢を見ることなど許されないと思って日々過ごしている。ある日、友人と忍び込んだ芸術学校で備品を壊して逮捕され、処分として、その学校で清掃の奉仕活動をすることに。そこでノーラという夢見る生徒と出会い、自分の人生について考え始める。






久しぶりに見たらテンション上がりすぎた、結末も想像つくのにそんなのどうでも良いくらいかっこいいし、私の大好きな這い上がる系(笑)の映画。好きなものがあること、そして自分の目標に向かってとにかく努力すること、それって結構難しくて、でも人間に一番必要な気がする、少なくとも私にとっては、生きるエネルギーになるというか、やっぱりいつも何か頑張っていたいので。だから、誰かが努力するストーリーは大好きなんです、そしてダンス映画は文字通り体を使って、痛めて、努力する、から余計にパワーをもらえる。


ダンスや音楽がかっこいいのももちろん見どころの一つだけど、人生諦めていたチャニングテイタム演じるタイラーが、自分を認める、自分に生きる価値を与える、というところが私は一番好きです。Netflixにて。














「明日への地図を探して」


(あらすじ)

タイムループにはまり込んでいるマークとマーガレット。幾度となく繰り返される「今日」に飽き飽きしているが、2人で日常の中に紛れ込む奇跡を探しながら過ごすことを決める。同じ日が理由が繰り返される理由を見つけ、そして人生を見つめ直せば、タイムループから抜け出せるかもしれないと信じて。






Amazon オリジナル。とりあえずキャスリンニュートンが見たくて見たけど、とても素敵な映画でした。


コロナ禍で、日常に嫌気が差してる人も多いと思うけど、毎日って本当に物事の見方次第で変わる、当たり前だしもう耳が痛くなるくらい聞いた言葉だけど、本当にそうなの。でもそういうことって、日々暮らしてると忘れてしまう。私はすぐ世の中に絶望するけど(笑)、楽しいことや良いことも毎日の中にたくさん隠れてる、それを見ようとするかしないかは自分次第で。


映画を色々観てると気づくけど、大まかなテーマとしてほとんどのものが(もちろん違うものもあるけど)「自分らしく」「人生を楽しもう」、に終着するの(私分析)。その結論に至るまでの描き方はもちろん全部違うけど、結局人間にとって一番大切なことってそこなんだろなあ、と最近よく思います。














「アマンダと僕」


(あらすじ)

テロによって姉を失ったダヴィッド。悲しみに暮れる間もなく、身寄りのなくなった姪のアマンダの世話を引き受けることに。不器用な2人が、悲しみを乗り越えて次第に寄り添っていく。






ずっと気になってたフランス映画。あらすじに書いたとおり、ストーリーとしては悲しいんだけど、そんなに重く感じないのは、きっとパリの風景が美しいから。ゆっくり、物語が進みます。


冒頭で出てくる、「エルヴィスは建物を出た」という言葉。これは昔、プレスリーの出待ちをしてるファンに、スタッフが言った言葉らしく、つまり、エルヴィスは建物を出た=ショーはおしまい、という意味で、「もう終わり」という意味のことわざで今も使われているそう(面白いよね)。この言葉のラストへの繋がり方が鳥肌もので、最後のシーンはわけわかんないくらい泣きました。


急に大切な人を失った時、人はどうするか。人間の脆さと優しさ、そして温かさを描いた作品でした。Amazon Primeの見放題で観られます。







:)