make my wish come true

12月なので、最近観たクリスマス映画を紹介します。配信サイトも一緒に載せるので、気になった作品はぜひ観てみてください。









「ファミリースイッチ」(Netflix)

2023年のNetflixオリジナルクリスマス映画のベストは個人的にこれ。ネトフリは毎年クリスマス映画を作っていて、「クリスマス・クロニクル」、Vanessa主演の「スイッチング・プリンセス」、そしてLindsay主演の「フォーリング・フォー・クリスマス」等、面白い作品たくさんあるんだけど、これは本当によかった。タイトルから予想つくように入れ替わり系なんだけど、母と娘だけじゃなくて父と息子、犬と赤ちゃんまで入れ替わる。ぶっ飛びすぎてて声出して笑っちゃうシーンも多いのに、ちゃんと感動させるのがアメリカのクリスマス映画、誰も敵わないなと思った。


普段言い合いばかりで、自分のことなんか何もわかってない!って思ってる親子が、入れ替わってお互いの苦労や思いやりを知っていく。結末も読めるしベタだけど、それが良い。心がほかほかするので寒い日に観てほしい。




お母さん役がジェニファー・ガーナーで、彼女は「13ラブ30」って映画で13歳の女の子がいきなり30歳になる、って役を演じてたけど、この映画内でも入れ替わった後に「これって13ラブ30じゃん!」って台詞ある、こういうの良いよね笑。











「タンジェリン」(Amazon Prime Video)

私の大好きな「フロリダ・プロジェクト」のショーンベイカー監督がiPhoneで撮った映画。




クリスマス映画といえばほっこりするものが多いけど、監督はいつも社会の片隅で生きる人たちに焦点を当てた映画を撮っていて、今作も同様。今回の主役はトランスジェンダーの娼婦として生きる2人。クリスマスイブの日、1人は彼氏が浮気した!と大騒ぎして街中を暴れ回り、もう1人はお金を払ってまで数人しかお客さんのいないバーで歌わせてもらう。男性を買い、どうにか日々を生きる2人の人生はどう見ても楽じゃないけど、その彼女たちの人生にあれこれ言う権利は私にはない。フロリダプロジェクトと同じ、この生き方しか知らない人もいるんだ、ということ。こういう映画って、自業自得だ、とか、もっと上手いこと生きろよ、とかいう感想が絶対につくんだけど、そんな言葉が出ること自体、普段ものすごく自分が幸せに生きている証拠だと思うし、監督はいつも「こういう人もいるんだということを知ってほしい」と言ってて、これもまさにその1本だなと思いました。



設定がイブなので、心温まるシーンもあるし(ラストは天才的)、ツリーが映ったりもするんだけど、ロサンゼルスのクリスマスは、雪なんて降らないし、超薄着で過ごせるから、よくあるクリスマス映画とは全く違う。タイトルの「タンジェリン」という意味は明かされていないけど、色んな人が住むLAという町の色を指しているのかなと思った。オレンジがかった空の色がすごく印象的な映画。テーマは重いのに、笑えるシーンがあったり、風景が綺麗だったり、そのバランスに惹かれる。











「ラブ・アクチュアリー」(Netflix)


毎年観て毎年泣く。秘書に恋してしまった首相、親友の結婚相手を好きな男性、学校の人気者に恋する男の子等、いろんな人たちの愛を描いた映画。どのストーリーも素敵でときめく、そして泣く。





日本もクリスマスは一大イベントになってるけど、海外のクリスマス映画を観ると、やっぱり全然違うなって思う。愛はもっと広義。because it's christmas(クリスマスだから)って理由で、自分の気持ちを正直に伝えたり、クリスマスだから許してね、っていうそういう理論?が当たり前に存在しているのがものすごく良いなって思う。because it's christmasって日本人の感覚からすると何の理由にもなっていないように感じるけど、これが理由になるんだよね。クリスマスは自分に素直になる日で、クリスマスだから奇跡も起きるかもしれない。これは映画だからそうやって描かれてるのかもしれないけど、無理だって思いながらも、絶望しながらも、愛を信じて夢を見る、っていう考えが本当に素敵。こうやって生きたい、クリスマスだし。










というわけでおすすめのクリスマス映画3本でした。なかなか現実は映画のようにならないかもしれないけど、私も今月はbecause it's christmasって理由を自分で頭の中で付け加えて素直に生きたい。映画脳が加速しそうですが、自分の人生も映画だと思えば楽しいし、その方が幸せよきっと。





(今日のタイトル: all i want for christmas is you/Mariah Carey)