皆さんは覚えているでしょうか、under my skinのライナーノーツに「痛いのに、沁みるのに、割れるほど心が痛むのに、そして時には泣き叫びたくなるくらいなのに、閉ざされた夜でも、眩しい朝でも、白々しい昼間でも構わない、両手を思いっ切り広げて聴きたくなる。そして聴いているうちに、まるで背中に羽が生えたように空へ飛び立っていけそうな勇気がもらえる。」と書かれていたことを。あの表現は天才だなと思ってるんだけど、今回のアルバムも私にとってそうでした。辛いのに悲しいのに、聴いてるうちにじわじわと内側から勇気が湧いてくる。
私はAvrilが大好きだから贔屓目で見てしまうのはあるし、テクニカル的なことはわからないんだけど、このアルバムは本当にすごい。聴いた人なら分かると思うけど、まず何よりAvrilの歌声が以前にも増して力強い。高音で涙が出る。歌詞を理解するより前に声で全てが伝わる。今まで経験した辛いことを全部歌にぶつけてるような感じ。Avrilが全てを注いで時間をかけて大切に作った作品っていうのが声ですぐ分かった。
インタビューで「ラジオで流してもらおうとか、どこかに向かおうとは思わなかった。ただ自分の経験や感じたことを綴った」って言ってたけど、これがAvrilのすごいところ。かっこつけないし、全部実体験。だから聴いた人がそれぞれの人生を当てはめて聴けるし共感できるんだよね。
そしていつもすごいなと思うんだけど、Avrilの歌詞ってすごくシンプルなんだよね。ちゃんと単語は音を選んで歌詞を書いてるから、流れは綺麗だけど、シンプル。今でも忘れないんだけど、中学生の時に来た教育実習の先生がlet goを授業中に持って来てAvrilの紹介をしてcomplicatedを流してくれたんだよね、その授業の後にその先生に「私もそのアルバム持ってます」って話したら、「Avrilの歌詞は単語も簡単だから読んでみてね」って言われたの。その時は中1とかだったから、全部理解は出来なかったけど、今なら分かる、単語がシンプル。そんな簡単な単語で、ここまで人の心に響く歌詞が書けるのAvrilだけだと思う。結構Avrilの歌詞のこの点を評価してる人は多い。それでいてちゃんと歌に意味があるんだよね、そうなの意味があるの!すごい。
曲は、最初に書いたようにとにかくボーカルが素晴らしい!これはAvrilに興味ない人でも認めざるを得ない事実。
私は、というかこれはほぼ全員一致でit was in meが優勝って言ってるけど、この曲やばくない?ラストの高音で泣くよね、もう堪えきれなかった。。。歌詞も本当に良い。あちこち探したけど幸せは自分の中にあった、って。そしてこの曲は第2のI’m with youって言われてるけど、あの曲でAvrilは誰かを探してて自分を救ってほしいって歌ってたのよね、でもit was in meでその探してたのは結局自分だった、って言ってるんじゃないかなって自分で解釈して泣いた← 曲書いたの同じ人だもんね、Laurenさん。1st以来、15年ぶりに一緒に書いた曲がこれよ。化け物でしょ。
そしてこのLaurenさんと書いた曲はどこか1stぽいんだよね、bigger wowとか。いいわー、最高。
ダークで2ndぽいものもあれば1stぽいものもあるな、と思ってたけど、全体通して何回も聞くと、今までのアルバム全部昇華してさらにレベルアップしたアルバム、という印象に変わった。そして全体的にコーラスが良い。最初はメインのボーカルに耳傾けると思うけど、バックのコーラスに注目するとね、また泣ける。美しいです。
あと個人的にsouvenirがめっちゃ好き、、サウンドもなんとなく懐かしい。みんなひと夏というか期限付きというかこの先一緒にはいられないって分かってる人好きになったことあるよね?私はある。そんな相手にCan I keep you as a souvenir?っていうの可愛すぎない?Avrilって強気な曲も書けるけど、恋愛の曲になるとほんとにシャイさが出るというか、なんかじれったい甘酸っぱい歌詞になるよね、things I’ll never sayとかstop standing thereとかさ。めちゃくちゃ好き。
病気でベッドにいるときに書いたhead above waterとwarriorを最初と最後に持ってきてるのも、Avrilの想いが詰まってるなと思う。苦しくて辛くて溺れそうになったけど、でも負けずに闘うんだ、っていう。Avrilの強いところは、辛い経験も前向きな考えに変えてしまえるところ。そういうメッセージに私はいつも励まされる。今までは割と「強気でいかなきゃ!」みたいな若さ故?の強いメッセージが多くてそれも大好きだけど、今回は「時間がかかってもきっと大丈夫だから前を向こう」っていう優しい言葉をかけられてるような感覚になりました。メッセージは強い、でも全体的に優しいアルバム。一瞬で「よし闘いにいくぞ!!余計なこと言う人には石投げつけてやる!」みたいな気分にはならないけど(dumb blondeは別、これは最高)、だんだん勇気が湧いてくる。良いアルバムだなあとしみじみ。まだまだ聴き始めたばかりだから、これからどんどん味が出てくると思う。楽しみ。
Avrilのことをgirlfriendから知って、それ以降のpopな歌を好んでた人は今回のアルバムが退屈みたいだけど、私的には原点に戻った感じ。それは1stとか2ndって意味もあるし、もっと前、Avrilが子どもの頃に教会で歌ってたゴスペルとかの意味もある。Avril自身がルーツを辿った、って言ってたしね。
今までは自分にとってもあまり意味のないポップソングを書くこともあったり、早く作り上げることだけが全てみたいになってた時期もあったみたいだけど、今回は聴く人の心に響く本物の曲を作りたかった、って言ってて泣けた。Avrilってほんとにいい意味でファンのために曲を作ってない。自分のために書いてる。曲を書くことがセラピーって前言ってたし、Avrilにとって歌を書くことが生きることなんだと思う。そうやって自分をさらけ出して書いた曲が聴いた人を感動させたり共感させたりして結果としてAvrilに夢中になるの。すごくない?いつも辛抱強く待ってくれてありがとう、ってCDにファンへのメッセージとして書いてたけど、皆待つよいつまでも。だってあなたは世界中のスターだもの。
Avrilを聴きながら私は大人になって、Avrilも大人になって、今振り返って思うけど、Avrilってその時にしか歌えない歌を歌ってる。1stと2ndはティーンの時期にしか歌えないし、3rdは結婚して楽しい時期にしか歌えない、4thは離婚して辛い時にしか歌えない、5thは30歳前にしてまだまだ若いから何でもやるんだって決意した時しか歌えない、そして6thは病気になって復活した時にしか歌えない。昔のアルバムはもちろんめちゃくちゃ良い、昔のAvrilを絶賛したいのもわかる、私も1st2ndが1番好き、でも今思うとその時だから良かったんよ、16歳だから、ティーンだから、良かった。あの歌詞は10代の子にしか書けないよ。Avrilはその時に感じたことを全部書き留めて、その時に曲にして次に進んでる。これがさっき言ったファンのために書かずに自分のために書いてるってことやと思う。すごい。一貫してる。「やりたいことをやる」。
it was in meのEveryone’s got an opinion, but I don’t careって歌詞が全てを表してるよ
その時にしか歌えないからこそ、愛おしいし大事なんだよね、その時にAvrilのやりたいことを私はいつまでも追い続けるよ
Avrilはやっぱり私の永遠のスター、ここまで良い意味で全てを吸い取られることってないよ、何も知らない人から大袈裟だって言われそうだけど、Avrilは本当に私の全て。何もかものきっかけがAvrilだしいつも前向けるのもAvrilのおかげ。まだまだ自分らしく生きるのは得意じゃないけど、これからも私を支えてね、
いつもありがとう
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